木は自分の企画したイベントの進み具合をぼんやりと幕袖から眺めていた。
特に問題はなく企画は進んで行く。
あとはこのイベントが終わるのを待って、片づけをして今日の仕事は終了。
木にとってはイベント自体には興味もなくただ暇な時間が流れているだけだった。

眠たくなって欠伸をしたとき、携帯のバイブがなった。

「・・・?」

月からの着信だった。
俺は今仕事中だ。かけてくるな、このKY。
無視しようかとも思ったが特に会話できない状況でもない。
木は通話ボタンを押した。

「・・・もしもし」
『・・・・・』

向こうからの反応がない。
こっちは仕事中にわざわざ付き合ってやろうと思ってるんだから何か言えよ!

「もしもし・・・月?お前何かけてきてんだ。
俺は今仕事中で・・・」
『へぇ〜、やっぱ知り合いだったんだな。
お仕事ご苦労様、木くん。休日出勤ご苦労様だねぇ』

月の声ではない。しかし、聞き覚えのない声でもなかった。
木は眉をしかめた。
この口調は・・・。いやでも彼らと月が知り合いであるはずがない。

『今回も俺達から奪ったお仕事楽しんでいるかな?
部長達は最近お前の話しか聞かないからな。
いまやお前の株しかあがらないようになっているみたいだしな。
どうやって根回ししたか知らねぇけど・・・』

目の前にいたなら少しは我慢したかスルーしたが、今は彼らが目の前にいない。
さすがの木もプチンッときた。
入社してからおよそ3年。そろそろ彼らの嫌味を聞いてやるにも飽きてきた。
3年だ。3年も耐えてきた。そろそろ同格とみてもらってもいいだろう。
仕事の腕は上がらずに、口だけが達者になった、使えないセンパイ。
イベントの退屈さにも限界がきていた。
それは木をキレさせるのに十分であった。

「うるせぇよ。
だったら、もっとマシな企画あげてこい。
毎回毎回選ばれて、遅くまで残って纏め上げる俺も大変なんだ。
できない”センパイ”がいるからできるコウハイが苦労するんだろ?
・・・違うか?」

・・・言ってしまった。
月曜日会社で何を言われるか予想もつかないが、きっと予想斜め上の仕返しをしてくるに違いない。
あまりにもウザかったらそれこそ上司に根回しをしてでも奴等を左遷させる手段を考えなくては。

『・・・へぇ・・・それがお前の本音か』
「そうだ。正論だろ?」
『ハッ、確かに正論かもしれない・・・。
そんな優秀な”コウハイ”に素敵なお知らせだ。
今、お前の大切な友達を人質にとっている』

「・・・・・・・・・・・・・・は?」

今なんと言った?・・・人質?
ていうかこいつら何してんだ?
予想斜め上っぷりにもほどがある。
本当に人質なんてドラマか漫画の世界の話だと思っていた。それを平然とやってのけるなんて・・・
アホだ。究極のアホだ。
そんな使えないセンパイの人質役にホイホイ引っかかる究極の馬鹿なんて俺の知り合いには・・・

『あ、木?ヤッホー!俺俺〜』

月の声を聞いたときに全身脱力した。
・・・いたよ。究極の馬鹿が・・・知り合いに・・・。

「ばっ・・・お前、何!?
本っっ当に捕まってんのか?ファミレスとかではなく?」
『うん、なんかビルの屋上でさー、縄で生け捕りにされてんだけど・・・』

それすらもベタだ。でも声的には元気そうだった。月の身に大事はなさそうだ。
一瞬嫌な想像をしてしまった自分が馬鹿らしい。
・・・考えてもみろ、あのセンパイがそこまで酷いことをするわけがない。

『・・・分かったな、イベントを諦めてさっさと助けにこないとコイツ酷い目にあうぞ』
「イベントを諦めろってお前・・・。
・・・分かってるとは思うが・・・主催自分の会社だぞ?
俺が抜けてイベントが失敗したら、自分達のクビがしまることが分からないのか?」

もし失敗して会社全体の過失になったら。
それが巡り巡って会社の倒産なんてことになったら被害をこうむるのは木だけではなく自分達もだ。

『そんな脅しは効かないぞ!
さぁ、こいつを助けに来るか来ないか・・・。来なかったら、こいつがどうなるか分かってるな!』

テンションが上がってきている。これ以上何かをいっても彼らの耳には入らないだろう。
それにどうなるか・・・って・・・。どうせまた予想斜め上のことをしでかすに違いない。

・・・しかし・・・テレビの真似事でも危険な行為もたくさんある。
何より自分の問題で他人を巻き込みたくない。
木は時計を見た。
イベントが終わるまで、あと1時間・・・。
どこに奴らがいるのかは分からないがどうせ会社の近くだろう。
月がビルの屋上だといっていたし、おおよその場所の見当はつく。
会社の近くだと過程して会社に戻るまで30分近く掛かる。
少なくともイベントが終わるまで帰ってこられないだろう。

・・・どうする。

真剣に考えて、くだらないセンパイの誘いに大事な仕事を捨てていくのも馬鹿らしい。

「・・・・分かった。考えておく」
『よし、楽しみに待って・・・ってオイ、なんだよその考えておくって!』
「やっぱり仕事も大事かなと思いまして。
あとイベント1時間で終わるんで片付け終わったら行きます」
『ちょ、木ーーっ!?
俺より仕事を選ぶのーっ!?!?』

この会話は月にも聞こえていたらしい。
全くうるさい奴だ。

「どう考えても元気そうなお前より、仕事を選ぶに決まってんだろ。
俺は優しいから全部終わったらしょうがないから迎えにいってやるよ。・・・夜になると思うけど」
『それまで俺放置っ!?
やだよ、木助けにきてよー今すぐ!
俺ボッコボコだから!さっきフルボッコされたから!』
「よーし。
助けに行って外傷なかったら俺がフルボッコしてやるよ」
『ちょ・・・どっちが悪役か分からんねー!!』
「・・・ま、まぁ・・・そんなわけだ。
来るか来ないかはお前次第だがコイツがどうなっても知らないからな!」

ブチっと電話が切れた。
・・・結局最後まで月の居場所が聞けなかった。
すぐにメールがきた。センパイからだ。そこには月がいると思われるビルの名前が書かれていた。
全然締まらない。

木はイベントの進行状況をみた。
何もかも順調、計画通り。

その時、木に誰かが話しかけてきた。

「・・・君が・・・木さんかい?」
「え・・・はい、そうですが・・・」
「イベントを委託したものです。
このような素晴らしい企画をしていただきありがたく思っております。
社員一同予想以上の盛り上がりで驚いておりました」

木は少し目を開いて、そして軽く笑った。

「そういっていただけて光栄です。
頑張って企画した甲斐がありました。
今後とも、ご贔屓ください」
「あぁ、また利用させてもらうよ。次は木くんを指名させてもらってもよろしいかな」
「・・・えぇ、お待ちしております」

木は会釈して、主催者と別れた。
イベント終了予定時間まであと50分。




「・・・ったく、いつまで待たせる気だよ。
相変らず冷めた野郎だぜ・・・。
おい、月だったっけ?お前本当木の友達か?」
「友達だよ、失敬な。木がそんな奴だって俺より長く付き合ってるお前らの方が知ってるんだろ?」
「俺よりって・・・お前木といつ知り合ったんだ?」

高校も通っていない木だから中学の友達かと思っていたが、・・・違うのか?

「え、結構最近。2週間くらい・・・前?」
「・・・・は?」
「たまたま木と住んでるアパートが一緒だったんだよ。それだけ」
「・・・・え?」

ということはそこまで仲良くないのではないか。
でも、木の弁当は買ってきてくれたんだよな。
こいつ・・・ただのお人よしか・・・それとも・・・

「で、あんたら木が来るまでここにいるつもり・・・?
・・・ていうか同じ会社の人なら今日仕事じゃないの?木なら今日の朝早く出て行ったけど・・・」
「あいつの企画が通ってるんだからあいつが責任者としていくのは当然だろ。
俺らは企画部だからな。
イベントに直接行くのは企画者と上司と設定の手伝いするやつらだけ」
「ふーん・・・企画者になれなかったら他は普段何してんの?」

月の何気ない質問にある一人がキレた。

「企画者意外仕事がないと思ってんのか、テメェ。世の中そんなに甘かねぇよ。
俺らもアホに企画ばっか考えてられねぇんだよっ!
他は企画者と一緒に企画を詰めたり、あまりものの全然面白くもクソもない企画を押し付けられたりするんだよ。
分かるかこの怒りが!
木ばっかり良い企画を掻っ攫い、上司に気に入られどんどん社内の地位を上げている!
信じられるか?中卒だぞっ!?
本当だったらまだ高校卒業したばっかのクソガキなのに」

その一言に月がイラッときた。

「それは自分が悪いんだろう!!
木は何も悪いことしてないじゃないか。
木だって頑張ってんだぞ。
毎日遅くまで仕事して俺が話しかけるからなんとか起きてるみたいだけどいつも10分しか乗らないバスでも寝ちゃってるし、最近はなんか隈が取れてないし。
すっきりとした顔したお前らとは違うんだよ。
そんなに木を見返したいならお前らもそれくらい頑張って企画提案すればいいだけじゃないか。
木は文句は言ってるけど仕事はちゃんとやるやつだぞ。
それがちゃんと部長さんとかに評価されてるだけだろ。
そんなに評価されたかったらこんな休みの日に俺なんか捕まえてなくて企画考えてみろよ!」

今まで学校という世界しか知らなかったから、木が俺に新しい世界をみせてくれたと思う。
特に目標も無くとりあえず大学に進学した自分が小さく見えた。
話してみて色々分かったが、やっぱり木はちゃんと仕事をしていた。
企画を何回も見直して企画書を何回も書いて提出して・・・俺にまで案を求めてきたくらいだ。
そんな木を頭ごなしに否定するなんて間違っていると思う。

「うるせぇよ、テメェに何が分かる」

月に向かって拳が飛んでくる。

「・・・ッ」

月は反射的に転がった。
拳は宙を虚しく動くだけだった。

「悪いね、おじさんたち。
俺に力の脅しは俺にはあまり効かないよ」

・・・まぁ、限度にもよりますが。
月の言葉に3人が月の前に仁王立ちになった。
月は流石に苦笑するしかなかった。ヤベェ・・・本当にフルボッコフラグ?
流石にこれ以上逃げられないよ。
生憎後ろはフェンスだし。
背中に嫌な汗が流れた。


「・・・だからセンパイ達の企画は通らないんですよ。
相変らずどこかでみたようなものばかりだ・・・。
まぁベタ過ぎるのも、たまにはいいものですが・・・」

センパイ達の後ろから声が聞こえる。

「木っ!!」
「見事なベタっぷりにある意味感激です。
・・・ていうかどうやったらこいつらの罠に引っかかるんだよ・・・月」
「うるさいな。
困ってると思ってお昼ご飯買ってきたのにさー。
あと遅すぎるよ、木」
「・・・一応・・・あの電話のちょい後に出てきたんだがな。これが最速だ」

でも、あの木が来てくれたことの方が凄いかもしれない。
センパイ達が意地の悪い笑みを浮かべた。

「よく来たな、木。
ここなら誰にも見つからない。
動いたらこいつがどうなるかしらねぇぜ」
「・・・ふーん・・・誰にも見つからないってことは、お互いこのことはなかったことになるんだな」
「あぁ、上司にチクったらどうなるか・・・分かってるよな」
「では、・・・そういうルールにしよう」

木がうっすら笑った気がした。
3人が、木向かって走り出した。
木は1人目の拳を軽く流し、2人目の拳を交わした。3人目はとび蹴りを食らわそうとしたらしいが、何故か違う方向へ飛んでいっている。

「・・・センパイ・・・。
企画も駄目すぎるので学生時代喧嘩ばっかしてきたと思っていたのですが・・・そうでもないようですね。
本当学生時代何してきたんですか?」
「木・・・テメェ・・・調子乗りやがって!」

諦めずかかってきたセンパイに木は足払いを掛ける。

「あとで騒ぎになっては困るのでとりあえず顔だけは狙わないでおきます。
チクったら駄目なルールですよね?」
「・・・クソッ、お前ら月を・・・っ!」
「俺をどうしようって?」

いつの間にか、月が木の後ろに立っていた。
センパイだけではなく木もそれには驚いた。
縛っていた縄が弱かったのか・・・!?

「・・・ごめんね、木のセンパイ方。
俺さー、昔っから結構誘拐とかされててね。
逃げるのだけめっぽう上手くなっちゃってさ・・・」
「・・・は?」
「ほら、縄抜けもこの通り。凄いでしょ?」

なんだそれ。

「木、なんだったら加勢しようか?」
「別にいいだろ」

月のまさかの縄抜けに驚いてセンパイ3人は驚いて逃げ出した。
途中階段から踏み外し盛大に落ちる音と叫び声が聞こえた。
センパーイ、ここ6階ですよー。
落ちても救急車呼びませんからね。


「・・・さて、木。帰ろうか」
「・・・さっきの・・・誘拐に慣れてるってどういうことだ?
普通じゃねぇだろ。
簡単に引っかかるくらいアホだったのか?」
「違うよ」

月がフェンスにもたれかかった。

「俺の家さー地元では有名な金持ちなんだ。
代々続く老舗会社の・・・今は俺の親父が社長。
家も結構豪華で毎朝リムジンなんかで学校登校しちゃうから凄い目立ってさー。
やっぱりそれにつられて、俺を攫って身代金なんか要求しちゃうやつも出てくるわけ。
なんとか未遂で終わっているけどね」
「・・・それ本当の話か?」
「失礼な、本当だよ。
嘘みたいな話だろ」
「・・・一番信じられないのが、お前が金持ちの息子ってことだがな」

だって、恰好も言動も生活までがド庶民だ。

「ほらあるだろ、お金持ちが庶民に憧れるって。
中学までは我慢したけど、高校になると流石に俺もグレてさー。
結構良い進学校通う予定だったんだけど、それもパスして普通の学校行って友達と遊びまくって、そのノリで大学へ。
俺4兄弟の末だから会社継がなくてもいいし、かなり自由が許されたんだよね」
「・・・そりゃ羨ましいご身分だな・・・」
「・・・木は・・・なんで高校に行かなかったの?」

木はうっすら笑った。

「行かなかった理由はまぁ色々あるが・・・。
やっぱり一番は兄貴が行かなかったからだよ」
「・・・お兄さんが・・・?」
「俺の両親は俺が小学校の頃交通事故で死んで、兄貴と俺が残ったんだ。
兄貴が丁度高校進学前で成績も別に悪くなかったし、両親の残してくれたお金で進学できたんだけどそれ取りやめて働きにでた。
俺には進学勧めてくれたけどやっぱり行けなくて気付いたら今の会社で働いていた」
「・・・なんか・・・ごめん・・・」
「別に。
お前が想像するより普通の暮らししてたし、問題はあまりなかったぜ」

月は俯いた。
また、木との差が広がった気がした。

「俺は、俺と同じ歳のやつは大学に行くのが当前だと思ってた。
だから、木が同じ歳で、しかも中卒って聞いた時は凄い驚いたよ」
「だろうな、そんな顔してた」
「俺さ、卒業したら家の会社に就職すればいいやーと思ってたから本当将来とか考えてなくて、大学行ってもとにかく遊ぶことしか考えてなくて・・・。
それで木がちゃんと働いてるのをみてさ、俺なりに自分が少し情けなくなってさ・・・。
今回木が弁当忘れたから・・・って呼ばれたから・・・木がどんな仕事しているのか見たくて・・・つい・・・」

木は目を見開いた。
月は月なりに深刻に捉えていたらしい。
自分が人に影響を与えるとは、何か不思議な気分だ。
・・・いや、自分もこの馬鹿を付き合い始めてなんらかの影響を受けたのは確かかもしれない。

『木だって頑張ってんだぞ。
毎日遅くまで仕事して俺が話しかけるからなんとか起きてるみたいだけどいつも10分しか乗らないバスでも寝ちゃってるし、最近はなんか隈が取れてないし。
すっきりとした顔したお前らとは違うんだよ。』

この台詞に救われたのは嘘ではない。
上司以外木を認めた人なんていなかったから。
常に会社で1人で戦い続けてきた。
・・・まぁ、お礼なんて絶対言わないけど。

木は空を見た。もう暗くなりかけている。

「俺の仕事が見たいっていうのならついてこい。
雑用程度に使ってやる」
「本当っ!?」
「俺の凄さに驚くなよ」


木は戻ってからきっちり仕事を行っていた。
会場はすでに撤収状態になっており、木は担当者と話をつけ、すぐに指令に向かった。
俺も木の指令で徹底的にこき使われたけど。
しかし木の指示は的確で、片付けの効率は遥かに上がった。
月は素直に凄いと思った。

イベントの後始末をきっちりさせられ、木は上司と少し話して現地解散となった。
二人電車に乗り、バスに乗り換え、アパートまで帰る。


会話も尽きたところでポツリと木が呟いた。

「・・・お前なんで逃げれたのに逃げなかった?」
「・・・なんでだろう・・・。なんかあまりにも定番すぎたのと木のセンパイ達が憎めなかったからかな・・・。
久しぶりに、誰かに迎えに来てもらいたかったのかもしれない。
やだなー。2週間でホームシックかよ、俺。」
「あんなやつら、ほっておいてもよかったのに。
その方が俺が助かった。」
「あと、・・・本当に木がきてくれたらいいなーと思って。
電話では本当か嘘か全く分からなかったし。
夜じゃ遅いよ」
「うるさいな。ちゃんとすぐに行っただろ」
「うん。
・・・それにね、俺なんて赤の他人だと思ってそうだったし・・・。
きてくれないかもって思ったけど・・・やっぱりきてくれたね。凄い嬉しかったよ」
「・・・・。
俺のことに他人を巻き込みたくなかったからだ。
あの人達何やらかすか本当に想像ができないからな・・・」
「他人って言ったー!!
リポDやった仲だろうー!!」
「どんな仲だよ」

バスが、目的地を告げる。ボタンを押して二人はバスが止まるのをまった。

アパートの門を開けてアパートに入る。
階段の真ん中の踊り場で、月は思いついたように木に行った。

「俺さ、木を見習って決めたことがあるんだ」
「・・・ふーん・・・何?
「俺、バイトすることにするよ!」

木は月の言っていることが一瞬分からなかった。バイト・・・?

「大学生の4年間、最後の学生生活だと思って遊びまくろうと思ってたけど・・・やっぱりバイトもしてみようかなって思った。
あと勉強も・・・少し真面目にやろうかなって思う。
将来何かしら役にたてばいいかな・・・。
・・・あとあと、就職先は家の会社にしようとしてたけどさ・・・それも真剣に考えてみるよ。
もっと面白い仕事あるかもしれないしさ!」

・・・大学生っていったら大抵バイトもセットでついてくるだろう、普通。
親の脛かじりまくってんじゃねーよ。

と心の中で思った木だが声には出さなかった。
ただ少しだけ笑ってしまった。

「・・・まぁ・・・頑張れ」
「そこ笑うところじゃないだろ!
これでも真剣に考えてるんだぞ」
「あー、はいはい」
「卒業したら、木の隣にちゃんと並べる奴になりたい」
「ばーか、10年ほど徹底的にしごかれて来い。並ぶのはそれからだ」
「うわぁ・・・なんか数字が具体的過ぎて嫌だ」


こうして彼らのために、また新しい朝が来る。


  


++あとがき++++

『Weekly Mansion』 月編これで完。になります。
実は今手元にあるネタが水、金、土と全然曜日通りに並んでくれません。
考えても思いつかなかったら先に↑のやつやりたいと思います。

・ネタ大募集のお知らせ。

木、金、土のキャラの名前募集中★
あと各キャラの苗字とか、大学名とか会社名とか・・・。名詞形。
面倒くさい苦手なんだ・・・考えるのが・・・。

あと大学に通ったことのある方は大学ってこういうところ〜、こんなことがあったりするんだよ〜とか教えていただけたらありたがいです。
一人暮らししたことある方も・・・是非。
面白かったらネタにしたいな・・・とか、思ってみたり・・・。
大学に・・・行った事無いので・・・っ。一人暮らし・・・したことないので・・・っ。(orz)

ちなみにキャラクターはワカマツカオリさんのポストカード『7days a.m./p.m.』をイメージさせていただいてます。
作者様及び出版社様等オフィシャルとは一切関係がありません。
キャラの想像がつきにくいーって方は是非。
・・・月城は、あと日が揃えば全種揃うのだが・・・(orz)

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