御史台の一室。

「・・・・・・。」

清雅は忌々しげに顔を歪めながらについて書かれた調査書を眺めていた。

、十八歳。女。戸部官吏。
両親は王家争いの時に死亡。兄が二人いるらしい。
現在交流はしていないと思われる。
三年前、夏。
熱中症で倒れた黄奇人、いや黄鳳珠を助け、そのまま侍女へ。
才能を発見され、女性官吏に推薦され、見事国試に合格し今に至る。
黄奇人とは今でも同居中。
が貴陽の城下で見られるようになったのは丁度王座争いが終わり、城下が安定した頃・・・。
それ以降彼女の情報は一切不明。

性格・思考。
身分に関係なく自分の尺度で人を測る。
現時点で黄奇人が一番尊敬できる人の地位にいる(らしい)
裏表激しく、自分が柚梨となると容赦ない。

最近の行動。
定刻に出仕し、朝から晩まで労働に精を出す。
昼は碧珀明と食事を共にしている模様。
たまに冗官室にも顔を出し紅秀麗や榛蘇芳と会話を交わす。
帰宅は黄奇人とほぼ同時刻。
ほぼ毎日残業をしている。
帰宅後、黄奇人の室にいくも政の話をし、本の話になり、深夜を過ぎるころ退出。
自分の室で就寝。
戸部に泊まることもあるが、特に変わった事はなし。

人間関係。
六部に勤めているほぼ全員と顔見知り。
特に吏部戸部工部あたりは尚書、侍郎とも親しい仲。
王、宰相とも顔見知り。
羽林軍にも顔を見せていて藍楸瑛、茈静蘭などと親しい。
たまに紅秀麗の家に行き、夕飯を一緒に食べる。

・・・・以上。


「・・・・・・・。」

清雅は報告書を握りつぶして引きちぎられたい衝動に駆られた。
どう考えても出生の面でこれ以上ないほどに黒だ。黒すぎる。
こんな怪しい人物がどうして国試を受けられたかが謎だ。
今すぐこの報告書を提出して、を問いただせば、をこの朝廷から追い出す事が可能であるのに・・・。

「・・・なんで、奴に手をつけてはいけないんだ・・・?
裏に誰がいる・・・?」

清雅は渋いお茶を飲み干した。
皇毅に進言はしてみた。
しかし皇毅の言葉は、『茈に首を突っ込むな』

・・・理解できない。
不正をして国試を受けた奴をどうして裁けない?
明らかに黒であるのに・・・

黄奇人にそこまでの権限は無い。他に裏に誰かいるのだろう。
皇毅まで介入できる誰かが・・・
そうでないと彼女が国試を受けられたはずが無い。

・・・あと理解不能なのは黄奇人との関係だ。
どうしてここまで一緒にいて手を出さずにいるんだ。
普通出すだろ!!普通!!
報告書でも確認したし、一度自分も見てみたことがある。
は奇人の室に夜訪ねにいっているにも関わらず、そのまま室に返されている。
会話にも全く色気が無い。
黄奇人が結婚できない理由も分かったような気もするが・・・。
報告書が上がってきた時まさかとは思ったが・・・本当に何も無いなんて・・・
黄奇人の素顔は見たこと無いが、どう考えても血縁ではないだろう。
何かあれば適当な理由をつけて黄奇人ごと蹴落とせるのだが・・・。
世間に姿を現してから身元以外は全くの白なのだ。
つけこもうにもつけこめない。

「・・・どこまでもくそ忌々しい女だ・・・」

女に殴られたのは初めてだ。たとえ夢の中でも清雅は忘れない。
あそこまで切れたのは・・・。
・・・あぁ、に戸部へ生贄に出された時か?
秀麗とは別の方向で苛立ちがくる。
あれは即行排除すべき人物だ。
はっきりいって疫病神でしかない。
昼間ちらりと戸部を覗いてきたが相変らずの多忙ぶりだ。
この調子だと今日は黄奇人と一緒に朝廷で一泊か・・・。

清雅は机案の上を軽く片付けて立ち上がった。
と黄奇人が一緒に寝ていてくれれば有難いのだが、その確率は晏樹が真実をいう確率と同じくらいであろう。
ふと、他の官吏の声で足を止めた。
会話の内容は皇毅関連のようだった。
皇毅は既に退出していてここにはいない。流石に本人の前では言えないだろう。
清雅が立ち去ろうとした瞬間、耳を疑うような台詞を聞いた。

「そういえば、聞いたか?
葵大夫と茈の噂・・・」

清雅は眉を潜めた。
そういえば、冗官の時も皇毅と接点があるとかいう事を言っていた気がする。

「葵大夫の方から仕掛けてきたらしいな・・・」
「紅秀麗も御史台にいれて・・・
女官吏を取り込んで何をするおつもりやら・・・」
「おい。」

突然の清雅の登場に官吏達は文字通り飛び上がった。

「・・・陸・・・清雅様・・・っ」
「皇毅様始め他言はしないことを約束する。
その話・・・全て俺に聞かせろ」

官吏達の恐怖の種をさっと摘み取り清雅は二人の官吏を睨み付けた。

「・・・確証はないのですが・・・その・・・」

官吏達の話を聞くにつれて清雅の眉間の皺が深くなった。


流石に夜も深くなれば戸部でも最低限の灯りしかなかった。
清雅は慣れた仕草で戸部に入り人がいないか確認する。
おそらく寝静まった後だろう。

がいる仮眠室に音もなく入る。
彼女は一人眠っていた。

「チッ・・・呑気に寝てやがる・・・」

人が睡眠時間を削って仕事をしているのに目の前ですやすやと眠られたら若干腹が経つ。
清雅は悪態をついて、の元に歩み寄ろうと一歩踏み出した。
すると、何か布を踏んだ感触が靴の底から分かった。
良く見るとの脱ぎ捨てたらしい着物である。
見事に寝台まで脱ぎ捨てた服が続いていた。
流石の清雅も萎えた。

・・・おいおい・・・コイツ女か・・・?
皇毅様はこの女のどこに目をつけたのだろう?
評価出来るのは顔と頭の回転と体力だけだ。
・・・十分に評価できる値だ。紅秀麗よりは遥かに。
そう考えてから清雅は息をついた。
認めざるを得ない・・・か?

「・・・うぅ・・・」

の呻き声に清雅は体を震わせた。
一瞬動きを止めて様子を見守る。
ただうなされているだけらしい。夢見が悪いのであろう。
そのまま苦しめ、と思いながら清雅は何か弱みになるものはないかとその辺を見回した。
ふとを見ると、苦しそうに顔をゆがめている。
息遣いも荒い。
清雅は眉を潜めた。

「こいつ・・・呪われてんのか?」

清雅がの顔を覗き込んだ瞬間、の目がカッと開いた。

「・・・っきゃぁぁぁぁっ!!」

ゴンッ

鈍い音が室内に響き渡った。
清雅は耐えられずそのまま額を押さえてうずくまった。
対するも額を押さえて呻いている。

「・・・お前・・・っ。
起きるなりから急に飛び起きてるんじゃ・・・」
「・・・その声・・・っ!?
清雅っ!?・・・つぅ・・・
なんで・・・ここに・・・いるのよ」

涙目になりながらはいった。
額の痛みで叫べないらしい。

「・・・別にどこにいようが俺の勝手だろう」

二人共痛みが引いてきたのを境に戦闘体制に入った。
闇の中バチバチっと火花が散る。
激しい痛みのせいで眠気が全て吹き飛んだ。

「開き直ってんじゃないわよ!
どこにいようが勝手だけど時間と場所を考えなさいよ。
明らかにおかしいでしょうが!!」
「黄奇人と寝ていれば静かに立ち去ったんだがな。
残念だ」

その言葉には一瞬だけ固まった。
・・・危ない・・・これからは鳳珠様に触れるのやめよう・・・。
気がふれて何をしでかすか分からない。(勿論自分が)

「何を戯言ほざいてんのよ。寝言は寝て言えっつーの。
黄尚書がそんな事するはず無いじゃないの」
「そうか?
案外油断させておいて狙っているかもよ。
こういう風に・・・」
「・・・ちょっ・・・」

清雅が寝台に膝をかけ、の肩に力を入れた。
覚醒したばかりのはそのまま寝台に戻された。
ギシリと寝台が軋む。
顔は至近距離にある。
丁度月明かりが差し込み、お互いの顔がしっかり見えた。
二人共目をそらさずに睨みあってる。

「普通ここまできたら少しくらい焦ってもいいんじゃないか?」

がニヤリと笑んだ。

「ごめんなさい。清雅サマじゃ役不足よ。とっとと離れて。
冗談じゃなくその綺麗なお顔に拳が入るわよ。勿論グーで。」

ニコリと首まで傾げてみせるが目が笑ってない。
御魂御灯の事を思い出した清雅の口元が引きつった。
・・・この女・・・ッ。

「へぇ・・・。
じゃあ誰がお前の隣に寝れるんだ?」
「さてねぇ・・・?
三回ほど転生してその性格改善してきてくれたら考えてあげても良いけど?
・・・何、本気で私の事好きなわけ?・・・なーんて・・・」

清雅は目を細めた。
冗官の時いらぬ誤解を周囲に与え、しかも最近では成長してきた秀麗のからかいのネタにされる。
の存在は清雅にとって三本の指に入る今すぐ消しさりたい人物だ。
この女一度泣かせた方が良いのかもしれない。

「・・・あぁ、大好きだよ。
いっそ殺したいほどにね」
「素敵な告白ありがとう。
私は貴方のこと大嫌いだから今すぐ目の前から消えていただきたいわ。
そんなわけでとっととどいてくれる?
清雅に押し倒されるなんぞ不愉快極まりないわ」

は片腕で布団をめくりあげ、清雅に被せる。
一瞬身を引いたところでは反動をつけて思い切り腿を上げて清雅に蹴りを食らわせる。
清雅はの行動に気付き咄嗟に身を引いた。

「・・・何を・・・っ」

清雅はから距離をとった。
以前から思っていたがこの女は武術にも長けているらしい。
おそらく自分より強い。

「実力行使に移ったまでよ。
妙な事する輩は殴って埋めて良いという許可が下りているものでね。」

蹴り上げた足が着物から出て、露になっていた。
は気にすることなく寝台の端に座り、口元には笑みをたたえている。

「・・・しかし・・・。
標的を襲うってのは・・・御史台の手引きかなんか?
私会うたび色んな意味含め襲われてるんだけど」
「・・・んなわけ・・・」

清雅は否定しかけて、あることに気がついた。
こういうことをが言うからには他にも御史台官吏との接触がある。
が知っているとすれば、自分と秀麗と蘇芳と・・・。
清雅は先ほど聞いた噂に思い当たった。
にたいして怒りがわいてくる。
久しぶりに、理性を忘れるほどに。
全ての悪い記憶が清雅の中でぶつかり混ざり合った。
全てはのせいに思えた。
・・・こいつさえいなければ・・・さえ・・・

「・・・お前・・・皇毅様に何をした」
「・・・皇毅?・・・あぁ葵長官?
別に何もしてないけど・・・むしろされたのはこっちの方でかなり迷惑・・・」
「質問にだけ答えていれば良い」
「あの人の考えは私には分からないわよ。
本人に聞いたらどう?私からは何も言えない・・・」
「・・・貴様・・・」

清雅の周囲の温度が氷点下に下がった。
絶対零度の視線には目を細める。
・・・急に雰囲気が変わった。
とにかく、清雅は何かに怒っている。
自分だけではない。世の中に。

「・・・皇毅様にも取り入ろうってのか?」
「・・・は?何言って・・・」

清雅はに歩み寄り力任せに押し倒した。
しかし、次に掴んだのは肩ではなく、首に。
一瞬気道がつまり、は眉をしかめた。
苦しい。

「黄奇人、紅黎深、管飛翔、鄭悠舜・・・それに藍楸瑛や王・・・。
茶家の当主に、碧珀明・・・。
貴様どこまで手を伸ばせば気が済む?
朝廷を彩雲国を全て手中に収めようとしているのか?女の分際で・・・」
「・・・・・っ」
「・・・お前を見てるとイライラする。
今すぐ俺の前から消えろ・・・」

は首を絞める清雅の手をぎゅっと握った。
予想以上の力に清雅の手が緩まる。
緩まった隙を見ては腕を解いた。そして清雅の足を払い体制を崩させる。
人間、押し倒すことなんてコツを覚えてしまえば造作ない。
と清雅は簡単に位置が逆になった。

「・・・どう?女に押し倒される気分は」
「・・・そうやって男に取り入るのか?
大層な手段だな。悪くない」

清雅は抵抗もせず、微笑した。
安堵している、といっても過言ではなかった。
先ほどの冷たい空気が今は無い。
はフッと鼻で笑った。

「あんた馬鹿?
もしかして、このままあんたの胸に飛び込んでくるとか思った?
ハッ、大層な妄想ね。
そういうのは頭の中だけにしておいて」

怒りが清雅の表情に表れる。
は言葉を続けた。

「男に取り入るなんざ、最初から考えてないわよ。
それなりの危険もあるし、上辺だけの愛情なんて信用できないからね。
もし女がそうやってしか生きていないと思っているのなら、早々考えを改めた方がいいわ。
女をなめると女で泣くわよ。
どうやら相当の女嫌いだと見えるけど・・・?」

清雅は目を細めた。

「あぁ、嫌いだね。
信頼にも信用にも値しない。
感情で裏切り、媚を売り、男に取り入り、利用し、欲しい物何もかもを手に入れないと気がすまない。
危険になればか弱いふりをして助けてもらいたがっている」
「男も信頼にも信用にも値しない。
ただ一つの力だけを見つめ、奪い合う。
無理矢理奪ったものを自分の力だとすべてを支配したと思い込む。
くだらない独占欲に支配され、愚かな自分に気付かない。
結局は誰かの手の上で踊らされ、踊り狂わされながら死んでいく。
・・・間違いかしら?」

再度二人の視線の火花が散る。

「・・・人間なんて男も女も本当は関係ないのよ。
美しい人は美しく、醜い人は醜い。
賢い人は賢く、愚かな人は愚かなの。
評価するのは自分ではなく周囲の人。
・・・知ってた?」

清雅は少しだけ目を見開いた。
は清雅の上からのいた。

「分かったらさっさと出て行って。
私疲れてるのよ。寝たい・・・。
・・・で、あんたは結局何をしに来たわけ?夜這い?」
「そう答えたらどうする?」
「実行しそうになったら物理的に排除するけど。
私の身辺調査ならやめておいた方が良いわよ。なにも出てこないから」
「本当にそう思っているのかよ。結構みていて面白いぞ。
かなりの男と付き合っているようだが女として見られてないようだし」
「失敬ね。仕事している分には魅力なんて必要ないでしょ」

は言い切った。

「本当にそう思っているのか?」
「あんたがいうんだからそうなんでしょ」
「えぇ、だって私は何もしてないし・・・。
調べられても潔白よ」

・・・確かに今まで調べた中ではこれといって怪しいところはなかった。
空白の過去以外は。

「・・・お前国試をどうやって通った?」

は清雅の言葉の意味するところを汲み取った。
清雅にしては直球な聞き方だ。

「・・・実力?」
「実力ねぇ・・・」

清雅の意味を含んだ言葉にはむっとした。

「何か不正があったら書類審議の時点で礼部や御史台あたりが調べてるんじゃなくて?
そうして私はここにいる」

清雅は内心舌打ちした。
これを疑えば御史台を否定したことになる。
事実はどこかで捩じ曲げられている。
黒幕は・・・誰だ?

「何?疑われるほど私って使えないわけ?」
「あぁ使えないな。体力だけが売りならお前は侍童止まりだな」
「失礼ね。計算も得意よ」
「同じだよ」

・・・こんな奴の裏を知るのが何だか馬鹿らしくなってきた。
こんな奴が本当に敵になるんだろか?

「諦めるつもりはないみたいね。
誰かに見られてる感覚があるのは正直気分が悪いから・・・」
「気付いていたのか?」
「大半はね・・・。夜中に人ん家覗き見するのは流石に趣味が悪いわよ」

気付かれていたのなら証拠隠滅もたやすいだろう。
どこまで癪に障る女だ。

「・・・ねぇ。」
「なんだ?」
「私結構単純にできててねぇ。
裏でこそこそやられるのが嫌いなわけよ」

は扇を清雅の前に突き出した。

「来るなら真っ向からきなさいよ。
相手してあげるわ。堂々とね」

が傲慢な笑みで清雅を誘う。
下手な女の誘いよりグッとくる。

「へぇ・・・。
秀麗と違って誘い方が上手いな。お前。
いいだろう、気に入った」

それはまるで恋の駆け引きのように。

清雅は満足そうに微笑み、の腕と肩を掴んだ。
そして、そのままの勢いで口付けをする。

「・・・っ!?」

咄嗟に反応できないの顔を楽しんでから清雅は耳元で囁いた。
睦言のように。

「・・・壊してやるよ。
お前の愛する全てのものを・・・」

驚くかと思えば、は元の余裕を取り戻していた。

「・・・やってみなさいよ。全て守ってみせる。
愛するものも、自分も・・・」
「・・・せいぜい足掻く事だな」

清雅は別れを惜しむかのようにから離れた。

「・・・今度は正面から会いに来るよ」
「楽しみに待ってるわ」


火蓋は切って落とされた。



シンと静まった室内を清雅は満足そうに笑み、歩いていた。
絶対・・・堕としてやる。

「・・・御史台が戸部に何のようだ?」

鳥肌がたつほどの美声が闇の中に響いた。
清雅はビクリと肩を震わせ、振り返る。
長椅子に一人座っている人物は月の光を浴び、髪が艶々と光輝いていた。
・・・黄・・・奇人。
いつもの仮面を忘れさせる程の圧倒的な存在感。
誰が・・・彼を醜男と称したのだろう。
これでは・・・まるで・・・

「・・・何か・・・いいものを見つけたか?」
「・・・・・」

全てバレている。
ただの鬼畜尚書かと思っていたが、それだけではすまないらしい。
の方が一枚上手だったというのか・・・?
清雅は歯噛みした。
挑むわけにも、逃げるわけにもいかない。

「・・・調べるのは勝手だが生憎、ここには何も無い」
「・・・・。」
「手伝いに来るのは歓迎する・・・。
それ以外は立ち入るな。目障りだ。・・・葵皇毅の犬が」

怒りが込み上げてくる。
しかし今取り乱してはすべてが終わる。
清雅はそのまま戸部を出た。


出て行った清雅をみて鳳珠はフッと笑った。

「・・・これくらいでいいだろ。
全く夜中に人を起こして何かと思えば・・・くだらん」
「もっと言ってやれば良かったのに。むしろその素顔もさらしておけ。
あれしき・・・秀麗の痛みに比べたら痛くも痒くも無い」

闇から扇で口元を隠して笑む黎深が現れた。

「お前に任せると清雅の命がないからな。
一応あれでも朝廷の重要な要だ」
はいいのか?」
「あれごときにが落とせるか」

余裕の笑みを浮かべ、鳳珠は立ち上がった。
黎深は興味深そうに鳳珠をみた。
以外にも余裕はあるようだ。

「寝る。
くだらん遊戯などに興じてないでお前も仕事しろ。
養い子を殺す気か」
「フン、絳攸はあれしきで死ぬようには育ててない」
「・・・お前は何もしてないだろうに・・・」


こうして夜は更ける。


   

ーあとがきー

・・・すんげぇ・・・苦労したんですけどこれ書くとき・・・。
無駄に絡ませる時は相当のネタが必要ですね。えぇ。
ライバル宣言ですよ。これで真正面から清雅と付き合えますよ。良かったね(何)
・・・っていうか清雅の魅力は誘い方がエロいところにあると思う。
というか私はそこが好き。
・・・清雅サマの魅力が全然でない・・・泣きたい・・・。

・・・最後の鳳珠様は突発的に浮かび上がったんでドン。
超余裕綽々ですね。このヒト。そういう貴方が大好きです。
黎深様はオマケです。出てきた方がいいかなー、と思って。
そういえば新刊黎深様の姿も皆無(orz)
つまらんっ。激しくつまらん!!


[★高収入が可能!WEBデザインのプロになってみない?! Click Here! 自宅で仕事がしたい人必見! Click Here!]
[ CGIレンタルサービス | 100MBの無料HPスペース | 検索エンジン登録代行サービス ]
[ 初心者でも安心なレンタルサーバー。50MBで250円から。CGI・SSI・PHPが使えます。 ]


FC2 キャッシング 出会い 無料アクセス解析